すっきり解決! 人事と経理の手続きガイド

売上の計上時期

  会社や個人事業の売上は、いつ計上するのでしょうか?
 売上は、入金日ではなく、「商品などを引き渡した日」に計上するのが大原則です(基通2-1-1)。ただし、サービス業など役務提供を事業とする場合には、その役務の全部を完了した日に計上します(基通2-1-5)。 売上から実際に入金されるまでの間は、売掛金として資産に計上されます。また売上計上時期よりも先に入金した場合には、前受金を計上します。

「引渡しのあった日」とはいつか?

 引渡しのあった日は、次の基準のうちから、合理的と認められる日を選定できます。ただし、いったん選定した基準は、毎年度継続適用することが要件とされます。(基通2-1-2)

基準 引渡しのあった日
出荷基準 商品等を出荷した日
検収基準 相手方が検収した日
使用収益開始基準 相手方において使用収益ができることとなった日
検針日基準 検針等により販売数量を確定した日

長期分割払いの場合

 次の要件を満たす資産の販売、製造の請負、工事の請負又は役務の提供をしたときは、引渡基準によらず、実際に入金された年度ごとまで売上を分割計上することができます。ただしこの場合には、売上原価(費用)の計上も、売上に合わせて分割計上します。(法人税法63、所得税法65)
 なお、この特例は、個々の販売ごとに適用することができます。

項目

内容

契約上の要件
  1. 月賦、年賦等の方法により3回以上に分割して対価の支払いを受けること
  2. 頭金(引渡し等の期日までに支払いを受ける金額をいいます)が対価の3分の2以下であること
  3. 賦払金の支払期間が2年以上であること
経理上の要件  この基準を適用した譲渡について、毎年継続して、延払基準で経理していること
収益計上額(Aとします)  当期に支払期日の到来する賦払金 (支払期日前であっても当期までに入金された額があるときはこれを含む)
費用計上額  長期分割払いの原価の額×A/対価の額

工事進行基準

 次の長期大規模工事については、目的物の引渡し前であっても、工事の進捗状況に応じて収益計上が強制されます。(法人税法64、所得税法66)

項目 内容
要件
  1. 着工から引渡しまでの期間が2年以上であること かつ
  2. 請負金額が50億円以上で、その対価の額の2分の1以上を引き渡しから1年を超えて受け取る契約となっていないこと
収益計上額 工事請負金額×工事進行割合−前年度までの収益計上額
費用計上額 工事原価予定額×工事進行割合−前年度までの費用計上額  なお、工事進行割合は、工事原価の総額のうち発生工事原価の占める割合とします。